グルテンフリー生活を始める!体に起こる変化は?

つの食品健康課

グルテンフリー生活を始める!体に起こる変化は?

はじめに

近頃よく耳にするグルテンフリー。あなたはもうグルテンフリー生活を始めていますか?

今や世界のトップテニスプレイヤーとなったノバク・ジョコビッチ選手は、「わずか18ヶ月で私をそこそこのいい選手から世界最高の選手に生まれ変わらせたのは、新しいトレーニングプログラムでも新しいラケットでも新しいコーチでもなく、新しい食事だった。」と著書で語っています。その食事こそが、グルテンフリーです。彼のように原因不明の体の重さやだるさなどに悩まされていた人が、グルテンフリーの食事に変えたことでウソのように症状が改善されたという報告もたくさんあります。 ではグルテンフリー生活を始めるとどんな変化があるのか、もう少し詳しくお伝えします。

グルテンフリー生活とは?

そもそもグルテンとは何かというと、にかわのようなたんぱく質の混合物であり、粘着性があることからパンや焼き菓子、ピザ生地を作るときに粉をまとめる作用があります。グルテンは小麦だけではなく、ライ麦や大麦、全粒粉にも含まれているので、パンだけでなくシリアルやパスタ、うどん、スナック菓子、さらにビールなどの麦芽入り飲料など、私たちが普段口にする多くの小麦製品に含まれていると言えます。グルテンフリー生活は普段の食事にこうしたグルテンが含まれているものを取り除き、心身に与えるダメージを減らして快適に暮らすことを目的としています。具体的にはパンの代わりにごはんを食べたり、うどんの代わりにそばやビーフン、はるさめなどのお米由来の麺を食べたりします。

グルテンフリー生活によっておこる体調の変化

先のジョコビッチ選手は、「グルテンフリー生活を始めると、肉体と思考の機能が著しく向上することがわかり、以前よりリラックスできて集中力も高まり、人生全体をコントロールできるようになる。しかもたった14日間で。朝の目覚めもよくなるし、エネルギーが高まり、外見にも違いが出てくるようになる。」と語っています。実際に始めた人の中にはずっと続いていた憂うつな気分がなくなった、これまでにないほど自信に満ちた判断ができるようになった、偏頭痛が軽くなった、いつの間にか怒りにくくなった、などの声があり、不安や吐き気、運動障害、頭に霧がかかった感覚、糖質を過剰に摂りたい欲求が低下するなどの効果が期待できるようです。また、最近ではグルテンフリーの食事療法だけで認知症やアルツハイマー病、統合失調症、うつ病、自閉症などの病気を軽減するという報告もされています。つまり、グルテンを含む炭水化物を除外することで気分が向上し、体重が減少し、エネルギーや脳機能が高まり、体本来の治癒能力もさらに向上するといわれています。

小麦の加工品に含まれるトランス脂肪酸も減らせる

グルテンフリー生活をするということは、糖質の多いパンやケーキ、クッキーなどの菓子類や、加工デンプン、加水分解物、カラメル色素などの添加物が含まれる加工品を食べないことにつながります。こうした食品にはマーガリンやショートニング、マヨネーズなどのトランス脂肪酸を含む油脂が使用されているものが多く、グルテンフリーを行うだけでこれらを摂らないことにもつながります。細胞膜は油脂でできていますが、トランス脂肪酸が入り込むと細胞全体の働きが弱くなり、細胞に必要なものが流出したり、有害物質が侵入しやすくなってしまいます。トランス脂肪酸による弊害でよく知られているのが、体内のコレステロールのバランスを崩して心臓病のリスクを高めることです。また、近年糖尿病が激増した背景に、毎日の食事にトランス脂肪酸を摂るようになったことが原因のひとつと考えられています。さらに、脳にダメージを与えることから注意欠損障害や多動性障害、認知症などを引き起こすことが研究結果で明らかになっており、2008年にアメリカではすべての加工品でのトランス脂肪酸の使用を禁止しています。このことからも、グルテンフリー生活は心身の向上を高め、生活習慣病や脳に質の高い栄養を送ることにもつながることがわかりますね。

まとめ

近頃ごはんをまったく食べず、主食をパンやお菓子にしている人が年齢を問わず多く見かけます。もしあなたがそうした食生活を続けているのなら、ジョコビッチ選手がすすめるように、まずは2週間だけグルテンフリーの食事を始めてみませんか。グルテンフリーは炭水化物やお菓子を絶つことではありません。グルテンのない炭水化物やお菓子でも、本当においしいものはたくさんあります。そうした生活を始めることで、予想外に自分のパフォーマンスが上がったことを実感する可能性があるなら、試してみる手はないと思いませんか?