ヌカチューさんぽ vol.05 草喰なかひがし

ヌカチューさんぽ

銀閣寺に向かう通り沿いにある「草喰なかひがし」。京都で予約の取りにくいお店とも言われるこちらでは、毎日、山や畑に行って自然を持ち帰ったものを提供されています。

「食べられる物はすべて食べ尽くせ。」「美味しい物だけをつまみ喰いするな。」と自然を大切にされ、その日に採れた食材の良さを最大限に引き出す料理を作られており、作物の調理方法についてお話を伺いながら召し上がることができます。

 

 

【こめ油との出会い】

板前の中東様にお話を伺いました。こめ油にもともと興味があった中で、東京の展示会で当社と出会ったのがはじまり。こめ油はとにかく澄んだ油で、すぐに“はまった”そうです。

天ぷらにしても油感を感じず、野菜に合い、口にまとわりつかないのがよいとのこと。目を閉じて食べると、野菜の味が引き立っており、天ぷらと思わないほど油臭くないそうです。

メインディッシュのおくどさん(かまど)で炊いたご飯と、米ぬかを原料としているこめ油、“米”のつながりがあり、食べ尽くすという一つのストーリーになっていると仰っていました。

 

 

【料理について】

今回(2021年3月頃)は、季節の野菜を使った天ぷらをいただきました。その日に取れた旬の野菜をこめ油で揚げていらっしゃいます。季節感と素材をそのまま感じることができる一品です。春頃にはいちごもありとても美味しかったです。根菜類は揚げた野菜とは思えない特別な食感で、歯ごたえが残りつつ、野菜そのものの甘みを深く感じられる素敵な味わいでした。

冬は畑の冬野菜の糖度が上がり、甘みのある野菜になっているそうで、季節ごとにそれぞれの食材の良さを引き出していらっしゃることがわかりました。

 

また、こめ油で作るフレーバーオイルもいただきました。

コーヒー・くるみとさくらのチップ・花山椒をそれぞれペーパーフィルター入れて、こめ油をかけて作られていました。こめ油は油自体のクセがなく、香りを吸収する特性があると仰っておりました。こめ油以外の油では、このようなフレーバーオイルやドレッシングはできないとのお話もあり、食材の良さを最大限に引き出す板前さんだからこそ知っている魅力がたくさんありました。

 

四季の食材を、一番美味しく召し上がることのできる調理法で調理したお食事を楽しめる「草喰 なかひがし」。京都に行かれる際は是非、足を運んでみてください。

 

【店舗情報】草喰 なかひがし (完全予約制)

【住所】京都府京都市左京区浄土寺石橋町32-3

【電話】075-752-3500

【定休日】月曜日(月末の火曜日も定休)

【営業時間】12:00~13:00(L.O.13:00) / 18:00~19:00(L.O.19:00)